此岸からの風景
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 Photo essay<入間川写真紀行>

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2013

2007.7.28(土)晴れ。猛暑日、暑い。入間川二十番、新豊水橋。九時から十一時半。

右岸、西武線仏子駅へ向かう県道。圏央道の橋脚の脇に、小さな神社がある。庚申様。穴の開いた柄杓が奉納されている。胃病平癒を祈願したものらしい。大きな百日紅の木があり、紅色の花房が、強い日差しを浴びていた。

集会場の横に車を止め、新豊水橋の歩道に上がった。橋の真ん中辺、遮音壁の窓が一箇所だけ開いている。そこから、川カミを撮るのが、決まりごとになっている。

冬場は、外秩父の山並みが手に取るように見える。だが、今日は、手前の丘すら、もやっとしている。夏場特有の景色だ。VRの600mm望遠で、ファンダーをのぞいた。住宅のベランダに、洗濯物が干してある。肉眼では、とうてい見えない光景だ。

見られる立場より、見る立場のほうが強い。窺い知れない世界を目の当たりにして、意味のない優越感に浸った。

移動。ナマコン工場の脇から、右岸の川原へ入る。とりたてて、なにもない。そのまま、川沿いの道を走り、回り込んで、圏央道をくぐる。橋の下は不法占拠地。埃だらけの廃車が、ゴロゴロしている。といっても、住人はいない。柵が作られ、強制退去させられたようだ。

以前は、長い紐につながれた、やせた犬がいた。人影におびえ、弱弱しく吠えた。やりきれない気持ちになったのを、思い出した。

県道に戻った。ついでだ、文化村をのぞいてみよう。そのあとは、左岸の川原を徒歩で遡上、またレンガ橋を見に行った。






2007.7.27(金)晴れ。暑い。入間川二十一番、中橋から上橋。九時半から十二時。

安比奈新道から根岸線に入り、飯能方面へ走る。圏央道をくぐり、焼肉屋の交差点を左折。橋の手前を右に曲がり、河川敷の駐車場に車を止める。

カメラバックを背負い、橋のほうへ歩き出す。暑い。川カミの景色を何枚か撮る。すぐに中橋の上。どうやって撮ろうか。何度来ても、構図が決まらない。ためしに、300mmの望遠で、西武線鉄橋をねらってみた。なんだか、もやっとしている。紫外線がきついな。

移動。右岸、団地内の道に車を止める。土手は、桜並木の散歩道。日陰で涼しい。アジサイなどが咲いている。リックは駄目だ。背中がびっしょり。カメラだけを首にかけ、レンガ鉄橋を見に行く。







2007.7.25(水)くもり。入間川歩行、番外、山野草の撮影。九時半から十一時。

日差しがないので、風景は撮れない。花でも撮りに行こう。

ちょっと考えた。入間川大橋をわたり、左岸の護岸へ行った。案の定、いろいろ咲いている。マルバナアサガオ、マツヨイ草、ヤブガラシ、ヘクソカズラ、アカツメ草、それに、アザミやヤブカンゾウ。

どれもこれも、いってみれば、川原の雑草だ。とはいえ、人間の手を介さないで、自生している。野趣がある。撮れないのがわかっていながら、ついついカメラを向けてしまう。






2007.7.24(火)晴れ。久しぶりの青空。入間川二十二番、阿須運動公園。十時から十二時。

D200の試写。モニター確認の問題は、三十センチほどの蛇腹の筒で解決。しかし、念のため、ブランケットで、プラス0.3、0.7、1、と三枚撮るつもり。保護フィルターもつけ、これで、やっと撮れる状態になった。

運動公園の駐車場に車を止める。カメラバックを背負う。中に、VRが入っている。重くはないが、暑苦しい。護岸沿いに、ぶらぶら歩く。焦点距離を変え、同じ景色を撮る。モニターで、パンフォーカスをたしかめる。24mm-35mmくらいなら、これまでどおりの感じ。さほど神経を使わなくてもすむ。

子供広場を通り抜け、歩道橋の上。山並みの見える撮影ポイントだ。立ち止まり、いろいろ試しながら、撮る。おりしも、八高線鉄橋に、四両編成の電車。バシャバシャッと、シャッターを切る。爽快な気分。これで写真になっていれば、言うことなし。






2007.7.9(月)くもり。入間川歩行、番外、伊佐沼。十時から十一時。

新しいカメラの試写。伊佐沼の古代蓮を、VR80-400でねらってみた。一眼レフにくらべ、画角が1.5倍だから、120-600mmになる。かなりの望遠。といっても、レンズに手ぶれ補正がついているから、手持ち撮影ができる。

高価なレンズを買って、いくらも使わないうちに、デジカメに転向してしまった。押入れに眠っているVRが、いつも気になっていた。また、使える。気持ちが軽くなった。

先日は、標準ズームの過焦点距離を、実地で確かめた。35-70mmレンズの焦点距離は、D200に装着した場合、52.5-105mmになる。そのため、これまでのやり方では、パンフォーカスがきかない。15m先にピントを合わせても、手前7mからのパンフォーカスになる。

デジカメのデマージュA2の場合、晴天時、焦点距離50mmで、4m先にピントを合わせると、手前2mから、無限遠まではっきり写る。この撮影方法に慣れている。自分の風景写真に、パンフォーカスは不可欠。

手持ちの標準ズームは、解像度もよく、収差もかなり補正されている。気に入っている。しかし、残念ながら、デジタル一眼には、転用できない。パンフォーカスするには、焦点距離が長すぎる。やはり、デジタル専用レンズを買うしかない。いささかうんざりした。

ニコンのレンズカタログを、あらためて見直した。該当するレンズは、ひとつしかない。17-55mmでF値が2.8。しかし、高すぎる。フジヤカメラが最安値で、\154800。これじゃ、カメラより高い。それに、発売年月日が、かなり前。さらに調べると、このレンズは、どうやらD1やD100などを念頭に入れたものらしい。

二、三日迷っていた。値段の安いズームや高倍率のレンズは、最初から眼中にない。歪曲がひどく、使い物にならん!懲りている。となると、やはり、\154800のを買うしかないのか。気分転換に、キタムラのネット店をのぞいてみた。18-200mmのVRレンズが\83800。

フジヤカメラでは、\79800だった。ただし、売り切れ。世界中で売れまくっていて、品薄らしい。しかし、11倍ズームというのがひっかかる。

一晩迷った。品薄になるほど売れているレンズ。まず、聞いたことがない。しかも、けっして安くない。発売年月日は、2005年12月。ということは、D200とほぼ同じ。なるほど、D200の常用レンズとして作られたものだ。そう思った瞬間、腹が決まった。むくっと起き上がり、パソコンを起動、ネットで注文。納期は未定だが、一週間くらいだろう。

話を戻そう。蓮に、特別な思い入れもないが、試写ということで、曇り空の中、完全装備で出てきた。まずは、600mmVRが活用できるようになり、気分はいい。

今度は、モニターの問題だ。野外では、光ってしまい、ほとんど見えない。車に戻って、いちいち確認する。しかし、それじゃ、用が足りない。撮影画像は、その場で確認する必要がある。

せめて、露出の明暗くらい、識別できないものなのか。モニターの明るさで、適正露出を判断する。そのくらいはできるだろう。

護岸の階段に座り、蓮を撮り続けた。同じ構図で、露出を0.3ずつ上げていく。そのたびに、モニター画像を確認。0.7くらいが適正かと思っていたが、とんでもない。1.3でちょうどいい。

明かりや被写体の状態に合わせ、そのつど、露出決定しなければならない。しかし、頼りのモニターが、はっきり見えているわけではない。となれば、ほとんど、カンにちかい。デジタル一眼を、使いこなせるようになるのだろうか。急に不安になった。





2007.7.4(水)小雨、朝から降ったりやんだり。

やっと梅雨らしくなった。日差しのない日が、もう十日以上続いている。入間川歩行も、一休み。

先週、とうとうD200を買ってしまった。

退屈まぎれに、近くのカメラ屋へ行った。キムタクのコマーシャルのD80が\94800、ワンランク上のD200が¥148000。安くなったなと思った。

その日は買わずに、帰った。ためしに、相場を、ネットで調べた。どちらも、かなり安い。とくに、D200のほうは破格。新しいモデルが出るのかもしれない。

デジタル一眼を、使うつもりはなかった。モニターがネックになっている。老眼だから、いちいち眼鏡をかけなければならない。めんどくさい。

今使っているのは、ミノルタのディマージュA2。一昨年の十月に買った。使い込んで、手になじんでいる。ところが、最近になって、レンズの歪曲収差や解像度が、気になりだした。画面が、ヤケに平板。遠近感がない。

D80とD200、どちらがいいか。一晩考えた。金額から言えば、D80が手頃。しかし、カメラの格から言うと、やはりD200。見た目が違う。五万円ケチって、あとで後悔するような気がした。D200にしよう。

この十年間で、カメラを五台買え変えた。ニコンのF70D、F5、デジタルになって、ミノルタのディマージュ7、A2。そのたびに、十万単位のカネが消えていった。なんだか無駄なような気がする。

カメラを変えたからといって、いい写真が撮れるということは、絶対にない。十年来の経験だ。にもかかわらず、新しいカメラが欲しくなる。ひょっとしたらと、心のそこで思っている。スケベ根性だ。





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