此岸からの風景
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 Photo essay<入間川写真紀行>

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2013

2007.4.1(日)晴れのち曇り。あたたかい。入間川三番、釘無橋。左岸、出丸中郷付近。十時から十二時。

芳野台の工業団地から、出丸橋を渡り、左岸へ行く。土手下の細長い溜池。周辺を丹念に歩く。

日差しが弱い。しかも、景色の見える方向は、逆光気味。そうこうしているうちに、曇ってきた。引き上げ。左岸土手を遡上。川島の桜堤を見ながら戻る。

ねらった構図は、まずまず。手前に菜の花やホトケノザ、遠くに、清掃センターの煙突。だが、いかんせん、空が真っ白。アップすることはできない。あ〜あ、またボーズだ。





2007.4.5(木)晴れ。寒のもどり。寒い。入間川三番、釘無橋。左岸、出丸中郷付近。十時から十二時半。

放置された河川敷耕作地。ところどころに、主のいない菜の花畑。目立つ。背景に、工業団地の煙突を入れ、念入りに撮った。

移動。左岸土手を、川シモへ向かって、流す。川が、右へ大きく蛇行。ちょうど、そのあたりだ。土手下に神社がある。境内の桜が満開。車を止めた。撮らないわけにはいかないだろう。





2007.4.6(金)晴れ。今日も寒い。入間川三番、釘無橋。左岸流域、出丸中郷。十時から十二時。

落合橋を渡り、一つ目の信号を右折。新しい道路だ。少し行くと、左手の農地に、白い物体が並んでいる。見覚えがある。

たしか、去年もこの場所にあった。どうしても気になり、写真に撮った。正体は、牧草のロール。近くの牛舎のものだろう。

ずっと以前は、土手に転がっていた。面白半分に撮っていると、ぬうっと、人が現れた。愛想のない小男。撮ってもいいが、触って破かないでくれ。忌々しい表情をしている。そのときに、中身の正体を聞いたような気がする。

移動。新道からそれた。土手に並行している旧道。道沿いに民家が並んでいる。南面の庭先には、色とりどりの花々。まるで桃源郷だ。

車を止めた。気になったのは、火の見櫓。それに、小川のレンギョウ。さかんに撮っていると、青い民家から、ヘンなオヤジが出てきた。こちらをうかがっている。なんで写真なんか撮っているんだ。

早々に引き上げ。見た目は桃源郷。だが、排他的。よそ者を警戒している。ま、いたしかたない。人間も動物。テリトリー意識だ。気持ちが覚めてしまった。





2007.4.7(土)晴れのち曇り。入間川三番、釘無橋。十時から十二時。

寄り道。府川のポプラを撮る。

落合橋を渡り、一つ目の信号を右折。だだっ広い農地。ところどころに、菜の花畑がある。農道に車を止め、付近を歩く。残念ながら、これといった景色はない。

移動。安藤川の右岸を走る。うかうかしているうちに、土手際まで来てしまった。桜堤が見える。花見客で、ごった返しているにちがいない。行くのが億劫。引き上げ。

今月二回目のボーズ。気持ちが萎える。





2007.4.8(日)晴れ。雲が多い。夕方になって雨。入間川歩行、番外、安藤川流域。九時半から十二時。

落合橋を渡り、一つ目の信号を右折。新道を少し走ると、下狢の信号。(ちなみに、狢とは、音でカク、訓ではムジナ。意味は、たぬきの異称とある)。左折。安藤川の左岸を遡上。護岸工事が終わったようだ。

左手の農地。ど真ん中に、産廃の山がいくつもある。去年と同じ状態。増えてはいないが、減ってもいない。撤去するには、莫大な費用がかかる。それにしても、異様な光景だ。

産廃の山を見るたびに、ため息が出る。どうしてこういうことをするのか。やはり、性悪説のほうに分がある。





2007.4.10(火)晴れ。入間川二番、入間大橋。十時から十一時。

風邪を引いたのか、顎下のリンパ腺が腫れている。唾を飲み込むと、痛い。それでも、いつもの時間にアトリエを出た。順路に従い、入間川大橋へ向かった。

右岸の橋際に車を止めた。風が冷たい。まだ寒いな、とおもいながら、川原へおりていった。

工事は終わっていた。橋脚が、きれいな緑色に塗装されている。ホームレスも退去し、全体的に、さっぱりした。ただし、怪しげな車がとまっている。黒の、シャコタンのセドリック。外見はきれいだが、ナンバーが外されている。不法投棄されたものだろう。

おそるおそる近づき、中をのぞいてみた。シートがはがされ、荒らされている。おもいきって、ドアを開けてみた。室内に、めぼしいものはない。

橋の下には柵がある。どこから入ったのだろう。どうでもいいことを考えながら、舗装路を歩き出した。架設道路がそのまま残されているわけだ。たしか、この辺りは、麦畑だった。

立ち止まり、辺りを見回した。河川敷耕作地が一掃され、更地に雑草が生えている。中へ踏み込み、水際まで行った。向きなおり、きれいになった入間大橋を眺めた。

構図をさぐりながら、写真を撮り出した。む、頭が痛い。それに、なにだか、集中できない。やはり、風邪だ。身体がざわざわする。体調不良!とたんに、やる気がなくなった。引き上げよう。

ボーズ。今月に入って、これで三回目。もっとも、今日はしょうがない。写真が撮れる状態じゃなかった。言い訳だ。





2007.4.11(水)晴れのち曇り。午後になって雨。雲が多く、日差しが弱い。入間川三番、釘無橋。芳野台野球場、及び北田島のカントリーエレベーター。九時半から十一時半。

体調は持ち直した。喉の痛みも引き、頭も痛くない。

きのうの続き。入間川大橋へ向かった。どの角度がベストなのか。真正面も駄目、真横も駄目、斜め四十五度も駄目。それじゃ、撮りようがないじゃないか。横を見ると、芳野台の野球場だった。桜が散って、地面が雪のように白い。思わず、車を止めた。

予定変更。気になっていた、カントリーエレベーターを撮りに行こう。





2007.4.12(木)晴れ。雲が多い。入間川二番、入間大橋。右岸、中老袋の更地。九時半から十一時。

橋を撮るのは諦めて、更地を遡上。気まぐれに、水際まで行き、川の中を覗き込む。どろんとした、深緑色。水量は多い。もっとも、写真に撮るような景色ではない。

またしても、ボーズ。気がない。散漫だ。





2007.4.14(土)晴れ。入間川二番、入間大橋。左岸、出丸中郷の荒地。九時半から十二時半。

ちょっとしたトラブル。

土手道で、後続車からクラクション。車を止め、文句を言ったら、えらい剣幕で怒鳴り返された。長靴を履いたオヤジだ。トシは、自分より上かもしれない。車から降り、こっちへ向かってくる。このままだと、喧嘩になる。とっさに、車を出した。怖くなって逃げたわけだ。いや、賢明な判断だ。

さいわい、追いかけては来なかった。しかし、そのあと、しばらくの間、気分が悪かった。土手の真ん中に車を止めていた自分が、あきらかに悪い。挑発するような態度も取っている。・・・なにか、面白くない。ストレスが溜まっている。

蛇行地点の河川敷耕作地を歩いた。すべて放棄され、荒地になっている。歩くのは、はじめてだ。

写真を撮り出した。嫌なことが、頭から消えた。





2007.4.15(日)晴れ。雲が多い。入間川二番、入間大橋。左岸、中老袋の河川敷。十時から十一時半。

入間大橋を渡り、橋の下へ回り込む。車から降り、何枚か撮る。だが、気分が乗らない。移動。河川敷の架設道路を遡上。行き止り。水際まで歩き、川シモを眺める。どうにもこうにも、絵にならない。やる気が、まったくでない。

ボーズ。またしても、手ぶら。なんとなく、面白くない。不機嫌だ。





2007.4.20(金)久しぶりの、晴れ。入間川歩行、番外。荒川右岸、出丸中郷付近。九時半から十二時。

入間大橋を渡り、信号を左折。土手の一般道。少し行くと、道が、左に大きくカーブ。その地点で、右手の自転車道をまたぐ。土手を斜めに下り、川原へ入る。

雑木林と広大な河川敷耕作地。轍のある道を、縦横に流す。





2007.4.21(土)晴れ。雲が多い。日差しが弱い。入間川歩行、番外。荒川右岸、出丸中郷付近。九時半から十二時。

釘無橋を渡り、下狢の信号を右折。市道335号線。目印は、道沿いにあるJAの建物。その先の細い道を左折。土手にぶつかる。

土手の上は、自転車道。見回すと、河川敷を割る形で、土手が縦断している。一般道になっていて、車の往来が激しい。

ヘンな地形だ。通常、土手は、川に並行している。ところが、川などどこにもない。それどころか、まっすぐ行くと、荒川にぶつかる。となると、何のための土手なのか、よくわからない。

しかしながら、土手は、ちゃんと管理されている。治水上の役割を果たしているのだろう。

広大な河川敷耕作地を、入間大橋へ向かって、流す。一面、麦畑。ところどころに、菜の花。だが、あまりにも茫漠としている。絵にならない。しかも、照ったり翳ったり。気合が入らない。

またしてもボーズ。毎度のことなので、気持ちが腐ることもない。





2007.4.26(木)久しぶりに晴れた。入間川歩行、番外、荒川右岸。出丸下郷付近。十時から十二時。

上大屋敷から入って、右岸の土手を遡上。ホンダエアポートまで流す。

眼下の、広大な河川敷耕作地。荒地がほとんどない。よく手入れされている。気持ちがいい。





2007.4.27(金)晴れ。風は、まだ冷たい。入間川歩行、番外、荒川右岸。ホンダエアポート付近。十時から十二時。

釘無橋を渡り、下狢の信号を右折。少し行って、農道を左折。土手へ向かって走る。集落を抜け、エアポートの横に出る。

ひろびろとした敷地。適当に車を止める。元荒川の湿地帯沿いに歩く。コサギなどがたくさんいる。近くまで行って、木陰から観察する。

土手に上がる。自転車道になっている。川シモに見えるのは、太郎右衛門橋。ということは、荒川の土手だ。でも、川なんかどこにも見えない。

移動。滑走路沿いの悪路を流す。セスナ機が並んでいる。子供の頃に作ったプラモデルを思い出した。たしか、飛燕とかいう戦闘機だ。ほかにも、何機か作った。セメダインの臭いがする。掌に乗せて、しょっちゅう眺めていた。

三時の方向に、セスナ機。着陸態勢。目で追う。写真に撮りたいような気もする。目の前を、羽根を震わせながら、通過。なんだか、頼りない。ちゃっちい感じがする。

待機所に、遊覧飛行¥7400、とあった。意外に安いな。気持ちが動いた。しかし、もう乗る気にはなれない。わざわざ、怖い思いをすることもない。だいいち、高い所は苦手だったんだ。眺めるだけでいい。





2007.4.28(土)晴れ。午後に激しいにわか雨。入間川歩行、番外、荒川右岸。川田谷付近。十時から十二時。

上大屋敷から川原に入る。樋詰橋へ向かう土手。両側を探索。向かって左手は、手入れのいい河川敷耕作地。右手は、ほとんど荒地。なにか理由があるのだろうか。

樋詰橋。荒川に架かる冠水橋。といっても、橋脚は太い鉄パイプ。そう簡単には、流されそうにない。橋の向こうは、桶川市。

地図でみると、左岸は桶川市、右岸は川島町。しかし、右岸側でも、荒川と元荒川に挟まれた所は、桶川市川田谷となっている。その中に、エアポートも含まれる。なんか、ヘンな感じだ。

昔から、左岸は桶川、右岸は川島と決まっていた。ところが、河川工事をして、このあたりの荒川を、まっすぐにした。蛇行している、元の荒川は、つぶしてもよかったが、用水池として残された。おそらくそうだ。

麦畑の上を、セスナ機が離陸していく。目で追った。なるほど、万が一のことがあっても、大丈夫。広大な河川敷耕作地だ。国の土地だが、じつに多様な使われ方をしている。





2007.4.29(日)晴れ。入間川歩行、番外、荒川右岸。川田谷、元荒川付近。十時から十二時。

上大屋敷から、川田谷の土手に上がる。右手、川シモの河川敷耕作地を流す。農道を、車で行けるところまで行く。一面の麦畑。写真に撮るような景色はない。

移動。元荒川沿いのガタガタ道。川カミへ向かう。今日は、異常なほど、人や車の往来が激しい。とくに、自転車に乗った家族連れが目立つ。エアポートで、なにか催しをやっているようだ。空を見上げた。防災ヘリが、ビュンビュン飛び回っている。

サーキット場の横で、車を止めた。混んでる所へ行くのが、億劫になった。とはいえ、絶好の写真日和。手ぶらで帰るわけにはいかない。車から降り、辺りを見回した。目の前は滑走路。空の様子もいい。腹をきめた。カメラを構え、ヘリがくるのを待った。





2007.4.30(日)晴れ。夏日、暑い。入間川歩行、番外、荒川右岸。東野、鳥羽井新田付近。十時から十二時。

釘無橋を渡り、下狢の信号を右折。少し行って、広い農道を左折。田植え前の農地。突き当りが土手。太郎右衛門橋際に出る。

橋際の路肩に車を止め、川カミを眺めた。広大な河川敷耕作地。彼方に鉄塔、橋脚が建設中。麦畑の真ん中には道があり、車が走っている。

思い出した。道沿いに、石仏が転々とあった。入間川では見られない光景で、さすがに、荒川は規模が大きい。当たり前のことに感心した覚えがある。

荒川右岸。予定を変更して、荒井橋まで、遡上することにする。





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